ボクシング・高橋諒 国体V4 今後は「ゆっくり考えたい」
10日に閉幕したえひめ国体。熱戦が繰り広げられた大会から、活躍した選手を紹介する。ボクシング成年男子の愛媛代表でフライ級の嶋田亨(28)と同ミドル級の高橋諒(26)はともに拓殖大OBで、今大会を最後に引退する嶋田は“有終V”を飾り、高橋は圧倒的な強さで国体4度目の王座に輝いた。
絶対王者が貫禄を見せつけた。国体では昨年の岩手大会に続く2連覇で、通算4度目のV。ミドル級を制した高橋は「期待に応えられてうれしい」と充実の笑みを浮かべた。
直前のフライ級で先輩・嶋田が初優勝。今国体を最後に引退することを知らされていただけに、「自分も泣きそうになった。嶋田先輩に続こうと思って頑張りました」と振り返る。決勝では栃木代表の相手に対して得意のボディーブローがさく裂。完勝で王座に就くと、リング下で待っていた嶋田と抱き合い、喜びを分かち合った。
山形県出身。昨年4月に愛媛県の「スポーツ専門員」になり、松山市に拠点を移した。先に来県していた拓殖大時代の2年先輩・嶋田と一緒にトレーニングに励み、階級は違うがグローブをつけて打ち合うことも多かった。
「大学時代から嶋田先輩は僕にとってヒーローだった。その先輩と一緒に優勝できて本当にうれしい」
全日本選手権でも3連覇中の高橋。今後については「東京五輪を目指すか、プロに挑戦するか、それとも引退して指導者になるか。これからゆっくり考えたい」と話した。まずは疲れを癒やし、新たな目標に向かって一歩を踏み出す。