『泣き虫先生』山口総監督も有終花園を期待 「伏見がいなかったら寂しい」

 高校ラグビー界を代表する伝統校の伏見工(京都)が現校名で最後の戦いに挑む。花園出場20度で4度の大会制覇を誇る同校だが、学校統合で昨年度から合同チーム「伏見工・京都工学院」として公式戦に出場。現3年生が卒業する来年度以降は「京都工学院」単独チームに移行する。全国高校ラグビー京都府予選は22日から16校で争われる決勝トーナメントに入る。城陽との1回戦から、「伏見工」の看板を背負った最後のメンバーが完全燃焼を目指す。

 伏見工を全国区の強豪校に育て上げた「泣き虫先生」こと、山口良治総監督(74)も有終の美を飾ることを期待している。「たくさんお見えになる花園のファンは待ってくれているだろうし、伏見がいなかったら寂しいと思いますね。最後ですから本当に行ってもらいたい」と2年ぶり21度目の全国大会出場へ現役部員にエールを送る。

 今年の京都成章のチーム力は認めるところだ。だが「伏見は今までも奇跡のような試合で勝ち抜いてきた。目に見えない力があった」と力説。代表的OBで80年度の全国大会初優勝時の主将でもあった平尾誠二氏が昨年10月に53歳の若さで他界。「彼が亡くなったという思いも、目に見えない力でプレーに表れてくれたら」と話す。

 「伏見の名前がなくなる最後の大会ですから、分かってはいたもののやっぱり寂しい」と本音をのぞかせる。「いろいろな意味合いを込めた最後のシーズン。この歴史的意味をどれだけプレーで出してくれるか」。98年に監督を退いてからもラグビー部への深い愛情は不変だ。伏見工の最後の戦いも自身の目でしっかりと見届ける。

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