ジョセフJが世界選抜に完敗 20点差も「いい局面はあった」
「ラグビー・強化試合、日本代表27-47世界選抜」(28日、レベルファイブスタジアム)
日本代表が世界選抜に27-47で敗れた。雨が降りしきる中、2トライ2ゴールを先行されながら前半は1点差でしのいだものの、疲れの見えた後半はシンビンの影響もあって、大差をつけられた。世界選抜で出場したFB五郎丸歩(31)が5ゴール、WTB藤田慶和(24)が2トライを挙げる活躍を見せた。日本代表は11月4日に横浜・日産スタジアムで世界ランク3位のオーストラリア代表と対戦する。
手応えはあった。20点差の大敗にも、「いい局面もあった。特にディフェンスは激しく前に出てプレッシャーをかけていた」と日本代表ジョセフ・ヘッドコーチ。「このような試合を、このような相手としたかった。なぜなら、11月のツアーはオーストラリア戦が大きな試練になる。それに向けていい準備ができた」と、強豪のレベルを体感したことを前向きにとらえた。
試合前の合宿から、スピードを生かして間合いを詰める「高速ディフェンス」を導入したばかり。前半は世界的プレーヤーが並ぶ相手を2トライに抑えたが、後半に入ると陣形のほころびを個人技で破られ、5トライを奪われて突き放された。
新ディフェンスの課題を、プロップ稲垣は「疲れてくると、あのディフェンスは上がりきれなくなる場面が出てくる。それを上げきるフィットネスをつけていかないと」と指摘。世界選抜のFB五郎丸も「フィジカルを逃げたらラグビーはできない。後半あれだけの差が出るのはフィジカルの差」と、対戦相手の目線から分析した。
この大敗が糧になるかどうか。11月の強豪3カ国との対戦で答えが出る。