稀勢の里「ほぼほぼいい感じ」 弟弟子・高安と三番稽古
「大相撲九州場所」(11月12日初日、福岡国際センター)
左上腕部などの負傷で秋場所を全休した横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が31日、福岡県内の宿舎で稽古を開始し、弟弟子の大関高安(27)=田子ノ浦=を相手に11番取り、10勝1敗と圧倒した。「(調子は)まあまあ。あんまり変わらない。(相撲内容は)ほぼほぼいい感じ」と納得の表情を浮かべた。
ガッチリ左四つに組み止めて盤石の寄り。相手の圧力を存分に受けきってから、じっくり力勝負を制すなど貫禄。腰の重い大関を左のハズ押しで浮かせる場面もあった。
29日までフル参戦した秋巡業の序盤、朝乃山(高砂)を相手に三番稽古。中盤以降はじっくり体作りを行った。調整は順調そのもので、スタミナ面でも不安は皆無だった。
“兄弟”での三番稽古は7月の名古屋場所前以来、約4カ月ぶり。「高安の調子がいいので当面、部屋でやっていく」と、今後も高安相手に相撲を取って状態を上げていく。
秋場所中に右太ももを負傷し途中休場した大関高安(27)=田子ノ浦=は久々の相撲がいきなり横綱相手。「まさか稽古始めで横綱とできるとは」と、感謝しきりだった。
患部の状態に関しては「完ぺきとは言えない。まだ8~9割くらい。稽古ができるまで回復した。秋巡業を休んでコツコツとトレーニングしてきましたから。思ったより取れた」と話した。