ラグビーの１９年ワールドカップ（Ｗ杯）日本大会の試合日程が２日、都内で発表され、１次リーグＡ組で世界ランキング１１位の日本代表は９月２０日に味の素スタジアムで行われる開幕戦で欧州予選１位と対戦することになった。２８日には世界４位のアイルランド、１０月５日には欧州とオセアニアのプレーオフ勝者、１３日には１５年の前回大会で唯一の黒星を喫した世界６位のスコットランドと対戦。中７日が２度、中６日が１度と試合間隔が空いたことで、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ（４７）は「非常に恵まれた日程」と歓迎した。

　自国開催の追い風が吹いた。中７日が２度、中６日が１度と、週１試合が主流の日本人に合った試合間隔。強豪のアイルランド、スコットランドとの連戦も避けられ、ジョセフ・ヘッドコーチ（ＨＣ）は「非常に恵まれた日程」と歓迎した。

　日本代表は１５年の前回大会、初戦で南アフリカを破る大金星を挙げ、３勝１敗の好成績を残した。唯一の１敗はスコットランド戦。前半は７－１２と１トライ差で食らいつくが、疲労の見えた後半に失点を重ねて１０－４５の大敗。南アフリカ戦から中３日というハードスケジュールの影響は明らかだった。

　今回の初戦の相手は欧州予選１位で、日本代表が６月に対戦して勝利しているルーマニアが有力。スコットランド戦は中７日と休養十分で迎え、逆に相手は中３日と、リベンジにはもってこいだ。試合会場も関東、東海地方だけになり、移動の負担も少ない。

　ジョセフＨＣは日程を歓迎するが「４週間で４つのテストマッチを戦うのは試練」と、世界最高峰の戦いに表情を引き締める。「日本代表のジャージーを着たら毎回勝つ気持ちで挑んでいきたいので、優勝を狙っている」と話すものの、「ワールドカップのチームは準備万端でコンディションも整って、ピークを迎えた状態でくる。どの試合も楽ではないと思うが、だからこそワールドカップはエキサイティングな大会だと思う」と油断はない。

　国際統括団体、ワールドラグビー（ＷＲ）のゴスパー最高経営責任者は今回の日程について「すべてのチームが公平になるように考慮した」と説明。一方で中３日で試合をするチームもあり、日本優遇に見えることには「ホスト国がふさわしい会場で、お客さまに来てもらいやすい環境を作るのは当たり前。日本に有利と考えたわけではない」（ＷＲ・ギルピンＷ杯統括責任者）と強調した。

　まずは日程という“敵”から解放されたジョセフ・ジャパン。悲願の１次リーグ突破に一歩近づいたかもしれない。