白鵬40回目Vへ稽古締め 北勝富士に大技呼び戻し「次の世代にバトンタッチ」
「大相撲九州場所」(12日初日、福岡国際センター)
史上初の大台となる40回目の優勝を目指す横綱白鵬(32)=宮城野=が9日、福岡市南区の八角部屋で場所前の稽古を締めた。
満足のいく最終調整だった。8日は新小結の阿武咲、そしてこの日は北勝富士と若手有望株を指名しての出稽古。「(北勝富士との稽古を)名古屋からずっと求めてたからね」と白鵬。稽古場には隠岐の海、魁聖、石浦、旭大星ら関取衆がいたが北勝富士のみを指名して13番の申し合い。右のかち上げ一発で仕留めたり大技の呼び戻しを決めたりと圧倒した。「久しぶりじゃないかな、木曜日まで稽古したの。(初日が)きょう、あしたでもいけそうな感じ」と十分すぎる手応えを口にした。
得意の押しで勝負を決めた場面もあった北勝富士だが、「手のひらで転がされてる感じがあったんで。想像以上の圧力だった。まだ力を抜かれてる感じがしました」と強さを肌で実感。白鵬も「引っ張って、たたき上げるのが仕事で、お客さんに対する礼儀、常識。次の世代にバトンタッチというかね」と育てる意味を込ての稽古だったようだが、バトンタッチはまだ先になりそうだ。