宮原知子、完全復活へ手応え「思い切りやればいい」

SPでジャンプする宮原知子=大阪市中央体育館(撮影・高部洋祐)
3枚

 「フィギュアスケート・NHK杯」(10日、大阪市中央体育館)

 女子ショートプログラム(SP)が行われた。左股関節の疲労骨折から11カ月ぶりの試合出場となった宮原知子(19)=関大=は、大きなミスなく65・05点で6位発進。平昌五輪代表がかかる全日本選手権(12月・調布)での4連覇へ向け、完全復活の手応えをつかんだ。

 軽度の回転不足はあったが、現状を考えれば十分な演技だった。「ベストではなかったけど、ここまでやってきた中ではまずまず」と宮原。「何とかまとめられた。ホッとした気持ち」と再び踏み出した一歩に手応えを感じた様子だ。

 冒頭に予定していた3回転ルッツ-3回転トーループの連続ジャンプは「スピード的に無理だと思った」と2本目を2回転に変えた。浜田美栄コーチから「よい判断だった」と評価された冷静さで、大崩れする可能性を防いだ。

 ジャンプ練習を再開して約1カ月。「無理をしたら取り返しがつかなくなる」と浜田コーチは当初1日2本程度に制限し、現在でも10本ほどに抑えている。「まだ筋持久力は7割ほど」と同コーチが言うとおり、まだジャンプに必要な筋力は完全には戻っていない。その状態での結果だけに「パワーが戻ってきたら大丈夫。もう少ししたら追い込める」と全日本選手権へ明るい展望も描く。

 「練習ではもっとよかった。もっといい演技ができたらという思いもある」と悔しさもチラリとにじませた宮原。ただ、去年までとの違いは「今季はせっかくここまで来られたのだから思い切りやればいいと思う。去年より軽い気持ち」と余裕がある。苦難を乗り越えて強くなった19歳。11日のフリーではまた一歩前進する。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス