日馬の暴行、モンゴルにも衝撃 白鵬母「非常に残念に思う」
幕内優勝9回を誇る大相撲の横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が14日、幕内貴ノ岩(27)=貴乃花=への暴行を認めて謝罪した。10月下旬の秋巡業中、鳥取での宴席で酒に酔い、ビール瓶で頭を殴打した。貴ノ岩は前日、「右中頭蓋(がい)底骨折、髄液漏の疑いなど全治2週間」の診断書を提出。すでに鳥取県警に被害届も提出している。日本相撲協会は危機管理委員会を招集し、真相解明に臨む。度重なる暴行事件を起こしてきた角界。10年には元横綱朝青龍が暴行事件を起こして引退しており、日馬富士も進退問題に及ぶのは避けられない。
横綱日馬富士が、同じモンゴル出身の貴ノ岩に暴行を加えたことは、両力士の母国モンゴルでも大きな衝撃をもって受け止められた。横綱白鵬関の母親タミルさんは「日本の大相撲の世界では、数多くのモンゴル人力士が頑張っている」と語った上で「日馬富士関は親の心と祖国の権威を傷つけ、非常に残念に思う」と厳しい言葉を口にした。
首都ウランバートルのスーパーマーケットの女性店員ツェツェグマーさんは、2010年に朝青龍が暴行問題の責任を取って引退したことを振り返り「この時の教訓をくみ取るべきだった」と悔やんだ。