20年超続く「モンゴル人飲み会」きっかけの元旭鷲山も落胆
幕内優勝9回を誇る大相撲の横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が14日、幕内貴ノ岩(27)=貴乃花=への暴行を認めて謝罪した。10月下旬の秋巡業中、鳥取での宴席で酒に酔い、ビール瓶で頭を殴打した。貴ノ岩は前日、「右中頭蓋(がい)底骨折、髄液漏の疑いなど全治2週間」の診断書を提出。すでに鳥取県警に被害届も提出している。
暴行事件の場となった酒席は、モンゴル出身力士の先駆けとなった元小結旭鷲山のダバー・バトバヤル氏が関取になったことを機に少人数で始め、20年以上続く「モンゴル人飲み会」だった。
バトバヤル氏によると、同氏が95年に十両に昇進して初のモンゴル出身の関取となった後、元関脇旭天鵬(現友綱親方)と元幕下旭天山の3人で酒席を設けるようになった。年に数回開催するうち、徐々に人数が増え、白鵬や鶴竜が参加することもあったという。
「酒をたくさん飲んだこともあるが、けんかや暴行は一度もなかった」と同氏。今回の事件については「自分の始めた会がこんなことになってしまって…」と声を落とし、「横綱は絶対にこういうことをしてはいけない」と強く批判した。