【専門家の目】傷害罪適用も日馬の逮捕ない 起訴なら懲役1年、執行猶予2年程度か

 幕内優勝9回を誇る大相撲の横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=が14日、幕内貴ノ岩(27)=貴乃花=への暴行を認めて謝罪した。10月下旬の秋巡業中、鳥取での宴席で酒に酔い、ビール瓶で頭を殴打した。貴ノ岩は前日、「右中頭蓋(がい)底骨折、髄液漏の疑いなど全治2週間」の診断書を提出。すでに鳥取県警に被害届も提出している。日本相撲協会は危機管理委員会を招集し、真相解明に臨む。

 日馬富士の暴行事件について、弁護士法人・響の徳原聖雨弁護士がデイリースポーツの取材に応じ、傷害罪が適用されるものの、逮捕はされないだろうとの見方を示した。

 徳原弁護士は今回の件について「適用されるのは傷害罪で、判断材料はいろいろありますが、ケガの具合がそれなりに重度なこと、ビール瓶という凶器を使用したこと、また力士という格闘家の行為だということで、重く見る事情が数点あります」とした。

 その上で「以前の“かわいがり”による死亡事件でも、実行犯の兄弟子は懲役3年の有罪判決だったことを考えると、今回は懲役1年、執行猶予2年程度になると思われます」と分析。また「日馬富士関が逮捕されるということは恐らくないでしょう。警察署に呼ぶか、捜査員が部屋に出向いて取り調べを行い、その間に被害者との示談が成立すれば、不起訴ということもあり得ます」と説明した。

 事件発生から発覚まで時間を要した点については「日馬富士関側から何らかのアプローチがあって口止めされていたのなら、量刑に何らかの影響が出るかもしれませんが、被害者側がいわゆる忖度(そんたく)をしたのであれば、その責任を日馬富士関に負わせることにはならない」と話した。

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