39歳・安美錦、大人の5連勝 弟弟子・日馬富士の暴行問題なんの!

 「大相撲九州場所・5日目」(16日、福岡国際センター)

 昭和以降最年長となる39歳で再入幕を果たした安美錦が、15歳年下の大奄美を土俵際のすくい投げで退け、初日から5連勝とした。横綱稀勢の里は平幕松鳳山を突き落としで逆転勝ちし、連敗を免れて白星先行。勝ちっ放しは横綱白鵬、大関豪栄道と安美錦の3人となった。

 満員札止めの館内が沸きに沸いた。立ち合い、左に動いて上手を取った安美錦は、大奄美の寄りで土俵際に追い込まれた。だが、次の瞬間、昨年アキレス腱を断裂した左足一本で残し、逆転のすくい投げを決めた。

 爪が割れた左手中指が血にまみれていた。命綱の左上手を決して離さなかったことで負った傷。それを見つめながら「我慢、我慢と思いながら残した。足は左だけじゃなくて右もビキビキ。大丈夫かなと思ったけど、何とか動けた」と喜びをかみしめた。

 昨年夏場所2日目の栃ノ心戦で左アキレス腱を断裂。同年秋場所では約12年ぶりに十両に転落した。そこから必死の治療と入念な体のケアで復活ロードを歩み、8場所ぶりの再入幕。そして、いきなりの5連勝。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「あきらめないで目標を持ってやることがいかに大切かを教えてくれている」と褒めた。

 弟弟子に当たる日馬富士の暴行問題が表沙汰になった3日目には「本当にお騒がせして申し訳ない。いろいろな方にご迷惑とご心配をかけました」と頭を下げた。土俵の中だけでなく、外でもお手本になる大ベテラン。真っすぐに、ひたむきに、土俵を務める姿が、常に大きな拍手と感動を巻き起こす。

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