八角理事長「貴ノ岩の体調が一番」 考慮し聴取望む
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)が28日、東京・千代田区のスポーツ庁を訪問し、同庁の鈴木大地長官と面談、横綱日馬富士の暴行問題について謝罪した。協会が独自に行っている調査の報告を行ったが、殴られた側である貴ノ岩からは話を聞けていないため中間報告にとどまった。理事長は「貴ノ岩の体調が一番ですので、親方と話しながら、1日も早い解決へ向けて努力すると伝えました」と、貴ノ岩からも事情を聞けるよう努力すると語った。
鈴木長官に「このたびはお騒がせして申し訳ありませんでした。協会の対応としては鳥取県警に全面的に協力いたしまして、1日も早い解決をするよう努力いたします」と陳謝した八角理事長は、「現段階で分かっていることを説明しました」と報道陣に語った。ただ、現在も危機管理委員会による調査が行われている段階で、日馬富士が暴行そのものは認めていることなどは報告したが、貴ノ岩の今現在の容体は報告できなかった。
場所中に貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(元横綱)に協会による聴取に協力するよう求めたが、断られた。八角理事長は鈴木長官には「貴ノ岩の体調が一番ですので、親方と話しながら、1日も早い解決へ向けて努力する」と伝えたといい、「診断書でしか判断はできないんですが、本当に体調を一番、私は心配しています。場所前に退院はしましたが、親方には病院に行かせてくれと伝えています。その上で体調がよくなれば応じてくれと感じています。私は暴力は絶対だめと思っています」と、貴ノ岩の体調を鑑みて、協会としての調査を進めていくとした。
鈴木長官は、貴乃花親方が貴ノ岩の協会による聴取を拒んでいることについて、「それは当該の皆さんに聞いていただくしかないですね。われわれがどうこう言うことではないんですが、一刻も早く事実が解明されて、いい形での健全な運営がされていくことを望みます」と語った。