「ウインターカップ第７０回全国高校バスケットボール選手権」（１２月２３～２９日・東京体育館）に広島県代表として広島皆実が男女でアベック出場する。４年連続１２度目の出場となる男子は今夏の全国高校総体で８強入りを果たし、今大会ではベスト４進出を目標に掲げる。一方、２年連続２０度目の出場となる女子はここ数大会、はね返されている“８強の壁”を破り、その勢いに乗って、こちらも４強入りを目指す。

　昨年は夏、冬ともに１６強止まり。「ベスト４」を目標に掲げて臨んだ今夏の高校総体もベスト１６に終わった。高校最後の大会を前に、奥村主将（３年）は「“８強の壁”を破るために夏以上の準備をして臨みたい」と口元を引き締める。

　３人の日本代表（候補）を擁するなど戦力面は充実している。身長１８５センチの三間（３年）は昨年、Ｕ－１７日本代表として世界選手権（スペイン）に出場した。奥村、中本（２年）もＵ－１８日本代表候補選手。村井監督は「去年のメンバーが４人残っているのが一番の強み。高さを武器にしたバスケで勝ち進みたい」と話す。県予選の決勝では７６－６６で観音に競り勝った。

　得点源の三間は「個人的には毎試合２５点以上取ることが目標。仲間を思いやる気持ちを忘れず、どんなパスが来てもしっかり取って得点につなげたい」と頼もしい言葉を口にする。日本代表で学んだこともチームにフィードバックし、いい影響をもたらしている。

　負傷したチームメートの存在も選手の励みになっている。安永（３年）は１年の時にひざを故障し、その後も度重なるケガに見舞われた。長いリハビリを経て今年９月に復帰したが、直後に再びひざを痛め、現在はアシスタントコーチとして仲間をサポートする。「彼女の分まで頑張って、メインコート（ベスト４）に連れて行ってあげたい」と奥村主将。鬼門となっている“８強の壁”を突破すれば、夏に果たせなかった４強も見えてくる。