小川ジュニア・雄勢 GS東京初V リオ五輪金メダリストと死闘14分 優勢勝ち

 「柔道・グランドスラム東京大会」(3日、東京体育館)

 男女計7階級が行われ、男子100キロ超級は、92年バルセロナ五輪銀メダリストの小川直也氏(49)を父に持つ、講道館杯王者の小川雄勢(21)=明大=が初優勝した。決勝では、リオデジャネイロ五輪100キロ級金メダルのルカシュ・クルパレク(チェコ)と14分1秒に及ぶ死闘の末、指導の差で優勢勝ちした。女子78キロ超級は朝比奈沙羅(東海大)が決勝で、17歳の素根輝(福岡・南筑高)を下して2連覇した。

 14分を超える死闘にケリをつけた瞬間、小川は小さく両腕を引いてガッツポーズした。「ハッスル?というよりは安堵(あんど)」。決勝はポイントがないままゴールデンスコア方式の延長戦に突入。先に支え釣り込み足で技ありを奪い勝負あったかと思いきや、取り消しとなった。

 一度は勝利を確信し拳を握ったが、攻め手を緩めない。「せっかくつかんだチャンス。優勝しなきゃ意味がないと思ってあきらめずに戦った」。最後は根負けした相手に指導が入る。父直也氏は「技有りが取り消しになっても心を折らず、よく立て直した。成長だな」と目尻を下げた。

 来年の代表選考に大きく関わる今大会は、トップを走る原沢久喜(日本中央競馬会)が欠場し、王子谷剛志(旭化成)が準々決勝敗退。大会前は4番手だった小川だが、最有力候補の1人に浮上。「まだトップに食い込んだだけ。これから勝ち続けることが大事」と気を引き締めた。

 名前の由来は「勢いよく頑張ってほしいという意味」(直也氏)。勢いに乗る21歳は“ハッスル”を続けていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス