追い抜き娘 また世界新! 昨季からW杯5連勝 五輪へ無敵の進撃

 表彰式で金メダルを掲げる(左から)菊池、高木菜、高木美
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 「スピードスケート・W杯・第3戦」(2日、カルガリー)

 女子団体追い抜きで、高木美帆(23)=日体大助手)高木菜那(25)=日本電産サンキョー、菊池彩花(30)=富士急=で臨んだ日本は2分53秒88の世界新で優勝した。11月の第1戦でマークした2分55秒77の世界記録を更新。W杯では今季2勝目で昨季から5連勝となり、平昌五輪へ勢いを加速した。

 レース直後はガッツポーズも出たが、女子団体追い抜きのメンバーの反応はあっさりしたものだった。低地の第1戦から、記録の出やすい高地で約2秒縮めたのは順当とも言え、高木菜は「あ、こんなもんか」と感じた程度だったという。菊池の第一声も「悔しい」。異次元の記録を出しながら、向上心にあふれた日本の勢いは止まらない。

 他を寄せ付けなかった。高木美が先頭を引っ張った序盤、半周で13秒69と全チーム中最速ラップをたたき出した。大けがの影響で団体追い抜きでは約2年ぶりの出番となった菊池、続いて高木菜と無難につなぎ、最後は高木美が再び前へ出た。

 終盤、菊池が遅れそうになったが「待って」と高木美に声をかけ、3人が接近する隊列を再形成。スピードはやや落ちたが、分散して全員が空気抵抗を受けることを防ぐチームワークも見事だった。同走した最大のライバル、オランダは最後の周回で転倒し、もはや敵はいなかった。

 ブランクがあった菊池の起用もめどが立ち、控えに回った佐藤、体調不良で帰国した押切を含め、層は厚い。高木美は「誰が出ても対応できるのは五輪で必要不可欠」と力を込める。菊池は「世界記録を出しても、それで終わらないすごくいいチーム」と胸を張った。

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