ロシア出場禁止に日本フィギュア陣困惑…樋口は盟友メドベと出場「強く思う」
国際オリンピック委員会(IOC)は5日、スイス・ローザンヌで行った理事会で、国家ぐるみでのドーピングが指摘されるロシアの18年平昌五輪参加を禁止した。ロシア選手については厳格な審査を受けた個人での出場を認めたが、国旗、国歌の使用は認められない。
フィギュアスケートでは、世界女王のメドベージェワら有力選手が多く、ロシア選手が出場出来るかどうかで、出場枠やメダル情勢に大きな変化が起こる可能性がある。6日となりGPファイナル(7日開幕・日本ガイシ)を前にした公式練習が行われたが、ライバル国の出場禁止に選手たちには困惑が広がった。女子の宮原知子(19)=関大=は「どの国の選手も五輪に出場したい気持ちはあると思う」と話し、メドベージェワと仲のいい樋口新葉(16)=日本橋女学館高=も「(一緒に出たいという気持ちは)強く思っている」と友人を思いやりながら、「あまり考えすぎないようにしたい」と、気持ちを切りかえた。
男子の宇野昌磨(19)=トヨタ自動車=はロシア関連の質問はNGとなった。ネーサン・チェン(18)=米国=は「トップ選手がそろってこその競技会だと思うが」とした上で「勝つために不正をすることはフェアではない。だから僕はIOCの決定を支持する」と、語った。
この日はロシアの男子選手2人が練習に参加したが取材対応は受けなかった。
IOCは16年リオデジャネイロ夏季五輪ではドーピングが最も深刻だったロシアの陸上チームの出場を禁止。その他の種目は各競技団体にロシア選手の出場資格の確認を求め、最終的に審査を通過した271人のロシア選手が出場した。当初予定していた選手団の7割だった。