フィギュア勢もロシア除外に困惑…宮原「自分に集中」樋口「考えすぎないように」
「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日開幕、日本ガイシホール)
国際オリンピック委員会(IOC)は5日、スイスのローザンヌで理事会を開き、国主導でドーピングの組織的不正があったとしてロシア・オリンピック委員会(ROC)を資格停止とし、来年2月の平昌五輪から同国選手団を除外することを決定。フィギュアスケートのGPファイナルに出場する日本選手たちにも、ライバル国・ロシアの平昌五輪出場禁止処分に困惑が広がった。
女子の宮原知子(19)=関大=は「どの国の選手も五輪に出場したい気持ちはあると思う」と思いやりつつ、「演技するのは自分。自分に集中しないと」と、頭を切りかえた。世界女王メドベージェワとジュニア時代からのライバルで仲のいい樋口新葉(16)=日本橋女学館高=も「(一緒に出たいという気持ちは)強く思っている」と友人を思いながら「あまり考えすぎないようにしたい」と、足元を見つめた。
男子の宇野昌磨(19)=トヨタ自動車=へのロシア関連の質問は禁止された。また、米国の金メダル候補ネーサン・チェン(18)=米国=は「トップ選手がそろってこその競技会だと思うが」とした上で「勝つために不正をすることはフェアではない。だから僕はIOCの決定を支持する」と、語った。ロシアの男子選手2人は練習に参加したが、取材対応はしなかった。
日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア委員長は「ロシアは日本の最大のライバル国でもあるし、残念。個人での出場は、この先、ISUの判断もある。その結果が出るまで分からない。団体戦は厳しいかもしれない」と、見解を示した。