スノーボード・平野が決勝進出 演技に手応え「イメージ通り」
「スノーボード、W杯ハーフパイプ」(7日、コッパーマウンテン)
平昌五輪の勢力図を占うシーズン序盤で、五輪メダリスト2人が明暗を分けた。予選が行われ、男子はソチ五輪銀メダルの平野歩夢(19)=木下グループ=が92・66点の2組3位で、各組上位5人の計10人で争う9日(日本時間10日午前)の決勝へ進出。ソチ五輪銅の平岡卓(22)=バートン=は落選した。片山来夢(バートン)が96・00点の2組1位。女子は冨田せな(新潟・開志国際高)が80・33点の1組3位で、各組上位4人の計8人による決勝に進出した。
新雪が積もった悪条件を冷静な判断と持ち前の技術で克服した。平野は「まだ予選だが、イメージ通り」と手応えをつかんだ様子。技から技への移行をスムーズに行い、乱れのない滑りで余力を残して決勝へ進んだ。
パイプからの跳び出しをぎりぎりまで我慢し高々と跳んだ。着地の際にパイプの縁に降りて次の技までに加速する距離を稼ぐ平野ならではの技術も見せた。ボードが滑りにくい状況で「スピードをつけられる場所は限られる」と神経を研ぎ澄ませて板を走らせ、1回目から3回転の連続技で87・33点をマーク。2回目はさらに精度を上げて92・66点をたたき出した。
決勝は15、17年世界選手権を2連覇したジェームズ(オーストラリア)やスター選手、ホワイト(米国)らと今季初めてぶつかる。平昌で金メダルを争うライバルとの前哨戦へ「自分の目指す滑りをどんどん出していきたい。攻めの滑りができれば」と、静かに闘志を燃やした。