白井がみっちり最終調整 責任と自覚表れ「体操界引っ張る」
国内外のトップ選手が種目別で競う体操の「豊田国際競技会」(豊田市総合体育館)に出場する白井健三(21)=日体大=が開幕前日の8日、会場で最終調整した。
「普段と違う環境で練習できる貴重な機会。来年にもつながる、意味のある練習がしたかった」と白井。今大会では演技しないつり輪とあん馬もみっちり練習。会場を後にしたのは、他の日本選手より1時間も後だった。
これも体操界の中心としての自覚の表れ。「今は引っ張っていく立場になった」と話す。エースの内村航平(28)=リンガーハット=が左足首の故障で欠場。内村が棄権した10月の世界選手権(カナダ)では、白井が個人総合で銅、種目別の床運動と跳馬で金を獲得した。「航平さんの分までという試合は、世界選手権で慣れた」と責任を真っ向から受け止める覚悟だ。
今大会では2連覇中の床運動と跳馬に加え、鉄棒にも初出場する。「ぼくが鉄棒をやること自体がインパクトになる。さすが白井健三と思わせる演技をしたい」。内村に続くオールラウンダーとしての真価を証明する。