体操・白井健三、跳馬で3年連続3度目V 平行棒と苦手・鉄棒でも2位

 「体操・豊田国際競技会」(10日、豊田市総合体育館)

 種目別で争い、男子は10月の世界選手権(カナダ)で個人総合銅メダルの白井健三(21)=日体大=が跳馬で9日の床運動に続いて3年連続3度目の優勝を飾ったほか、平行棒と鉄棒でも2位に入り、オールラウンダーとしての実力を見せつけた。鉄棒では宮地秀享(23)=茗渓ク=が最高I難度の大技「伸身コバチ2回ひねり」を決めて14・200点で初優勝。女子の床運動では世界選手権種目別金の村上茉愛(21)=日体大=が14・333点で貫禄勝ちした。

 大会を締めくくる男子鉄棒の大トリ。やや苦手としていた種目で白井が進化を証明した。E難度の屈伸コバチなど4つの離れ技を決め、宮地と僅差の2位。「鉄棒はできればやりたくない種目だったが、今は違う」。表情に満足感が浮かんだ。

 オールラウンダーとしての自覚は、同じく2位に入った平行棒でもうかがえた。練習を始めて2週間足らずのE難度の棒下ひねりに挑戦。倒立で肘が曲がり成功はしなかったが、「失敗して得るものがあった。きょうは最後まで集中力を保ち、精神的に成長した」と爪痕を残した。

 跳馬はさすがの演技で圧勝。床運動と跳馬では東京五輪の金を狙える力を証明済みだ。内村のように個人総合で世界のトップに立つには、得意種目以外の強化が欠かせない。豊田国際で初めて出場した鉄棒と平行棒での挑戦は、さらに先の目標を見据えたものだ。

 最近、シンクロナイズドスイミング日本代表の井村雅代ヘッドコーチの著書を愛読している。「どうしたら周りがついてくるのか、知りたい」。体操界を引っ張るニューリーダーの向上心は尽きない。

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