若者参加の象徴的大会に、IOC 反ドーピング態勢に高評価
2020年東京五輪の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長(67)=オーストラリア=がインタビューに応じ、新種目のバスケットボール3人制やスケートボードなど「都市型スポーツ」が集まる臨海部の会場計画に「子どもたちの体験スペースも設け、小さな『五輪公園』としてレガシーになる。若者の参加を促す象徴的な大会になるだろう」と期待感を示した。
-大会まで千日を切った。準備の課題は。
「会場建設については何も心配していない。これからは細かな部分が大事。会場や選手村で選手にとって最高の環境を整えられるかどうかが、大会の成功を大きく左右する。選手村から各会場への輸送もチェックしなければならない」
-世界を揺るがすロシアのドーピング問題は東京大会に影響するか。
「日本は世界でも最高レベルの反ドーピング態勢を確立している。むしろIOCや世界反ドーピング機関(WADA)、そして新たな独立検査機関に大きな重圧がかかっている。さらに強固な検査態勢が求められる」
-大会組織委員会はIOCとの13日までの会議で計3万席を超える観客席の削減を提案した。
「実現すればコストカットにつながる。各競技の国際連盟は、どの程度の席数が必要か分かっているし、アーチェリーが2千席の削減に応じたのは必要ないと判断したからだ。われわれも必要以上の席は設けたくない」
-47都道府県を回る聖火リレーはIOCが定める「一筆書きで100日以内」の規定を緩和した。「復興五輪」の観点で全国の期待も大きい。
「日程を120~130に伸ばすことは可能だと思う。そうすることで(被災地を含め)より多くの地域に聖火を運ぶことができる」