スピードスケート・ショートトラック女子の菊池悠希（ゆうき、２７）、萌水（もえみ、２５）、純礼（すみれ、２１）姉妹が、スピードスケート女子団体追い抜きで世界記録を更新するなど活躍する姉・彩花（あやか、３０）とともに日本史上最多４姉妹での五輪出場を目指す。１５日、名古屋市ガイシプラザで平昌五輪代表選考会を兼ねた全日本選手権の前日練習が行われ、それぞれ意気込みを語った。

　共闘で悲願達成だ。４人での五輪を目指す菊池姉妹。同時出場となれば日本初の偉業へ、まずは“ショート３人娘”が代表入りを決めてみせる。

　長女・真里亜さんは美容師だが、スピードスケートで活躍する次女・彩花をはじめ、菊池家はスケート一家だ。五女・純礼は現在獲得ポイントトップと代表権はほぼ手中。三女・悠希も４番手につけており射程圏内だ。

　仲よし姉妹だが、所属も違い、合宿などの時期もずれるため、顔を合わせる機会はほとんどない。ただ、あえて話し合う機会もないが「全員で五輪」は菊池家の悲願だ。悠希が「五輪という自分の目標に集中して、最後、笑って終われれば」と健闘を誓えば、純礼は「注目、応援を力に変えられるように」とこぶしを握った。

　偉業の鍵を握るのは四女・萌水だ。９月はブレードとの相性が合わなかった影響もありランキングは現在７番手。しかし昨季の全日本選手権優勝など実績は十分。女王の意地に懸けて“ドクターＸ魂”でレースに臨む。

　学生時代、放送日は親から「早く帰っておいで」とせかされたほど、家族そろって人気ドラマ「ドクターＸ」の大ファン。萌水は「失敗しないための準備がすごい」と目を輝かせる。一発逆転で五輪をつかみ「私、失敗しないので」－。決めぜりふを高らかに叫びたい。