「フィギュアスケート・全日本選手権」（２２日、武蔵野の森総合スポーツプラザ）

　男子ＳＰが行われ、昨年優勝で今回初五輪を目指す宇野昌磨（２０）＝トヨタ自動車＝が９６・８３点で首位に立った。２位は田中刑事（２３）＝倉敷芸術科学大＝で９１・３４点。３位には無良崇人（２６）＝洋菓子のヒロタ＝が８５・５３点でつけた。フリーは２４日に行われる。

　宇野は冒頭の４回転フリップを着氷させたが、後半に配置した４回転トーループからのコンビネーションジャンプで２本目が１回転になってしまい得点を落とした。３本目のジャンプ、トリプルアクセルはきれいに着氷した。スピン、ステップともに高い評価を受ける高いレベルのスケーティングを披露した。

　演技後は「一番大きな失敗はコンビネーションジャンプが規定のものが飛べなかったので大きくマイナスされてしまったのもありますし…。気合を入れようとした演技だったかなと思うんですけど、自分のいい滑りからは遠いものでした」と厳しい自己採点。フリーへ「去年も全日本であまりいい演技ができなかったので、今年こそはという思いでショートを取り組み、去年よりは良かったですけど、自分のベストからは遠く。フリーに向けてまた気持ちを改めてオリンピック選考がかかっているということで強い気持ちで挑みたいなと思います」と気持ちを入れ直した。

　３枠を争う平昌五輪の最終選考会でもある今大会。ソチ五輪金メダルの羽生結弦は欠場しているが代表入りが確実視されており、宇野に続く“第三の男”の行方が注目されている。ＳＰでは田中が優位に立った。

　田中は冒頭の４回転サルコーを大きなジャンプで着氷。３回転フリップ－３回転トーループの連続ジャンプ、３回転アクセルもまとめた。

　無良は冒頭、予定表では連続ジャンプにつなげるはずだった４回転トーループは単独になり、手をついてしまった。３回転アクセルはきれいに降り、３本目の３回転ルッツには３回転トーループをつなげた。

　【上位選手の成績】

（１）宇野昌磨　９６・８３点

（２）田中刑事　９１・３４点

（３）無良崇人　８５・５３点

（４）村上大介　８０・９９点

（５）友野一希　７８・１６点