太田が世界王者・文田との死闘制しV「絶対勝てるという自信があった」

 「レスリング・全日本選手権」(23日、駒沢体育館)

 男女計10階級の決勝が行われ、男子グレコローマンスタイル60キロ級は、リオデジャネイロ五輪59キロ級銀メダルの太田忍(23)=ALSOK=が世界王者の文田健一郎(日体大)を5-4で撃破し、2年ぶり2度目の優勝を果たした。女子50キロ級は、25歳の入江ゆき(自衛隊)が世界女王で18歳のホープ須崎優衣(東京・安部学院高)を準決勝で下して優勝。他の世界選手権覇者では、女子は62キロ級の川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)が3連覇、68キロ級の土性沙羅(東新住建)が7連覇、53キロ級の奥野春菜(至学館大)が初制覇、男子フリースタイル57キロ級の高橋侑希(ALSOK)が2連覇した。

 太田が第一人者としての意地を見せつけた。1点ビハインドで迎えた残り20秒から、文田の両腕を抱えて強引に投げた。「絶対勝てるという根拠のない自信があった。紙一重だったが、相手は世界王者の重圧がある。僕は開き直ってラストに取りにいけた」。逆転で死闘を制し、マットをたたいて絶叫した。

 リオ五輪で銀メダルを獲得するも、直後に文田が台頭し、昨年の全日本、6月の全日本選抜と連敗。後輩が世界王者として脚光を浴びる一方、日陰に甘んじる日々を過ごした。

 今回敗れたら階級を上げることも検討していたが、「60キロ級は自分の階級」と改めて宣言。「今後も勝ったり負けたりすると思うが、最終的に東京で金メダルを獲るのは自分」。驚異の身体能力を誇る“忍者レスラー”が輝きを取り戻した。

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