稀勢の里、横審総見で2勝6敗 八角理事長「まだ軽い」
「大相撲初場所」(14日初日、両国国技館)
初場所に向け、横綱審議委員会(横審)による稽古総見が5日・両国国技館で行われた。左上腕部、腰、左足首の負傷から再起を狙う4場所連続休場中の横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=は大関豪栄道(境川)、横綱鶴竜(井筒)を相手に計8番取り、2勝6敗と精彩を欠いた。
年末から弟弟子の高安(27)と毎日30番を超える稽古を重ね、追い込んできた。だが現実は厳しかった。
豪栄道には左腕を振られ、小手投げでバッタリ倒れた。次も立ち合いで踏み込まれると一気に寄りきられ「あー」とうめいた。
鶴竜には左腕を封じられ、体を起こされ防戦一方。なすすべなく3連敗した。
横綱審議委員会(横審)の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「力がまだ戻ってない印象。立ち合いでどっといけた時はいいけど押された時に押し返す力が戻っていない。何とか15日間、元気に取って欲しい」と願った。
八角理事長(元横綱北勝海)は「まだ軽い。とにかく番数を増やさないと重みが出て来ない。番数を増やすとケガにつながる。年齢もある。無理すると違うところを痛める。その辺の調整は難しい」と話した。