競泳暴行問題・被害者の天井「(部屋でトラブルは)特になかった」
競泳男子平泳ぎの小関也朱篤(25)=ミキハウス=が昨年11~12月のスペインでの日本代表合宿中に起こした暴行問題で、暴力を受けた天井翼(23)=ミキハウス=が14日、都内で取材に応じ、騒動の経緯について初めて説明した。一問一答は次の通り。
「今回このような事件でお騒がせしてしまい、すみませんでした。報道というか、記事には僕が遅刻したのが原因と書いてあったので、そこらへん何があったかを説明したい。施設の昼食が13時からで、それに間に合うように炊飯するということだったが、僕が練習を終えて着替え終わったのが11時40分頃。まだ時間があったので、時差調整でサッカーをやっていた。炊飯当番は忘れていなかったので、12時には部屋に戻り、1時間前には戻っていた」
-アゴのけがの具合は。
「けがの痛みは、その事件があった日は痛くて、次の日も痛くて、ご飯をちゃんと食べられない状態だったが、日が経つにつれてだんだん痛みがなくなり。よくなった。今はまだ病院に通院中。まだ少し違和感が残っているのと、かみ合わせの部分が(炎症がある)。通院は口腔(こうくう)外科」
-当日2人でどういう話をして、今はどう思っているか。
「合宿も始まったところで、周りの選手に迷惑をかけてはいけないと思っていたので、合宿を成功させるためにも最後まで一緒の部屋でやっていこうという話をした」
-そこから合宿が終わるまでは普通に会話もしたか。
「そうですね。普通に過ごしてました。会話もいつも通り」
-12時に部屋に戻って。
「僕が入った時には、小関さんが気を使ってくださって、先に準備をしてくださっていた。まず部屋に入ってすぐ謝罪をした。その後は平井(伯昌)先生が(13日に報道陣に)言ったとおり」
-前日の平井氏の話では、部屋に戻る前に塩浦(慎理)選手に会って、小関選手が怒っていることを聞いたと。だから部屋に戻ってすぐ謝罪したのか。
「はい。部屋に入る直前に慎理さんに会って、小関さんが怒ってたぞと聞いて。僕は1時間前で十分間に合うと思っていた。でも、(小関が)すごく怒られていたのは事実なので、僕も気遣いが足りなかったなと」
-部屋に戻る時点では、米はまだ研いでいなかったのか。
「はい」
-部屋に戻ったとき、すでに小関選手は米をとぎ終わっていて、あとは炊くだけだったのか。
「はい。ほぼそういう状態でした」
-小関選手からはすぐ暴行されたのか。
「部屋には奥行きがあって、僕が急いで入っていって、謝罪して、そこから(暴行が)始まった」
-グーでおなかを殴られたのか。
「昨日、平井先生が説明した(腹部を1発、手の甲でアゴを1発殴られた)とおりです」
-暴力が起こるまでに、部屋でトラブルはなかったのか。
「特になかった。(普通に会話もしていた?)はい」
-泳ぎへの影響は。
「今はない。ちゃんと練習もできている」
-騒動が起きてしまったことは。
「正直びっくりしている。ここまで(騒動が)大きくなるのかと」
-問題をコーチに報告した理由は。
「一番は、こういうことが起こってすぐに昼ご飯があって、(痛みで)ちゃんと食べられないくらいだったので。後々、練習にも影響を与えるなと思い、報告というか相談に行きました」
-自身の中で、この問題は終結したと考えているか。
「自分自身まだ通院中なので、なんとも言えないが…。自分は納得しているかといったら、そうです」
-今後、小関選手とはどう過ごすか。
「今回こういうことがあったが、同じ所属なので、しっかり(一緒に)頑張っていきたい」
-小関選手は処分(対外試合出場停止、減俸など)も受けたが、どう受け止めるか。
「そこはコメントを控えたい」
-完治までどれくらいかかりそうか。
「今は検査の結果待ち。MRIを水曜日(10日)にとって、診断が出てから」
-小関選手からは暴力について謝罪はあったのか。
「僕が一度外に出た後、もう一度部屋に戻って謝って、その時に小関さんも『殴って悪かった』とおっしゃっていただいた。その日の夜の話し合いでも、合宿を成功させるためにもお互い謝罪という形を取った」