横審委員長が3横綱に言及「白鵬張り手出ず『ホッとした』 」
「大相撲初場所・初日」(14日、両国国技館)
元横綱日馬富士の暴行事件に絡んで処分を受け、今場所は無給での出場となった白鵬(32)=宮城野=と鶴竜(32)=井筒=の両横綱はともに白星発進した。今場所で北の湖と並ぶ史上最多の横綱在位63場所に到達した白鵬は、横審から苦言を呈されたかち上げ、張り手を出さずに小結阿武咲(21)=阿武松=を突き落とした。
協会の諮問機関、横綱審議委員会のメンバーが観戦した。北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は3横綱の内容について言及。稀勢の里について「惜しかった。いい相撲だったけど。(今後に期待?)先場所と比べると力が戻っていると思わせる相撲だった」と分析した。
張り手やかち上げを出さなかった白鵬に関しては「ちょっとは気にしてるのかな。横審はみんな注目して見ていた。『張り手が出るだろう』と言っていたが出なくて、みんな『ホッとした』と言っていた」と話し、鶴竜については「いい相撲だったね。突き勝っている」と評した。
不祥事があり、角界全体にとっては試練の年の幕開け。「公益財団法人になって以来、いろんな工夫をしている。その効果はすぐには出ない。だんだん変わろうとしていると見た方がいい」と、相撲協会の再生を願った。