被害者弟子「人生を返して」 春日野部屋にも不信感「親方は事件公表し、謝罪を」

 角界にまた新たな不祥事が発覚した。大相撲の春日野部屋に所属していた力士(23)が弟弟子(22)の顔を殴って傷害罪で起訴され、2016年6月に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定していたことが24日、関係者への取材で分かった。日本相撲協会の理事で広報部長を務める春日野親方(元関脇栃乃和歌)は事件の存在を公表しておらず、「(力士は)辞めてますから」と公表する必要はないとの考えを示した。

 弟弟子は元力士から暴行を受け、「すぐに顎の骨が折れているのが分かった」という。別の先輩力士に連れて行かれたのは国技館内の診療所と、春日野部屋がよく使う整体院。けがは良くならず、自分で探した大学病院で診察を受けた。「手術が必要という診断結果を親方に伝えたら、『勝手なことをしやがって』と怒られた」と話す。相撲部屋の移籍は原則認められていないため、そのまま引退を決断した。

 「人生を返してほしい」。夢を絶たれた悔しさを切々と語り、「若手力士の間では他にも暴力事件があると思う。協会は隠さないで全て公表してほしい」と訴えた。事件を公表しなかった春日野部屋にも不信感を抱いたままで、「春日野親方は事件を公表し、謝罪してほしい」と話した。

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