マクラクラン組 決勝逃す 快挙あと一歩も「自信になった」
「男子テニス・全豪OP」(25日、メルボルン)
男子ダブルス準決勝で国別対抗戦デビス杯日本代表のマクラクラン・ベン(25)とヤンレナルト・シュトルフ(ドイツ)のペアは第7シードのオリバー・マラハ(オーストリア)マテ・パビッチ(クロアチア)組に6-4、5-7、6-7で敗れ、決勝進出を逃した。マクラクラン組は勝てば、四大大会の同種目の日本勢としては1955年に全米オープンの前身の全米選手権で優勝した宮城淳、加茂公成組以来、全豪では初の決勝進出だった。
全豪男子ダブルスで日本勢初の決勝まで、あと1ゲームが遠かった。ニュージーランド人の父と日本人の母を持つマクラクランのペアは惜敗し、初めての四大大会での躍進は4強で止まった。「チャンスはあった。がっかりしているが、自信になった」。表情は充実感にあふれていた。
ネットプレーが得意なマクラクランと強烈なサーブを持つシュトルフのコンビは準決勝でもかみ合った。だが第2セットは5-4から落とし、第3セットは5-4、6-5と先行しながらもあと1ゲームが奪えず、タイブレークで競り負けた。
25歳のダブルスのスペシャリストは昨夏までツアー下部大会しか出場経験がなかった。9月のデビス杯で日本代表デビューすると、10月の楽天ジャパン・オープンでツアー初優勝と一気に頭角を現した。
母の国の選手として生きる道を選び、プロとしての人生が本格的に始まったばかり。日本の弱点と言われたダブルスに現れた新戦力は、2月2日から盛岡で開催されるデビス杯のイタリア戦を見据え「(ツアーや四大大会で)もっと勝ちたい。イタリアにも勝てる」と意欲に満ちていた。