栃ノ心、涙の初優勝「親方にありがたい気持ち」平幕では6年ぶり
「大相撲初場所・14日目」(27日、両国国技館)
前頭三枚目の栃ノ心(春日野)は同9枚目の松鳳山(二所ノ関)を下し、初優勝を飾った。
平幕優勝は12年夏場所の旭天鵬以来6年ぶりで、14日目の平幕優勝は01年秋場所の琴光喜以来17年ぶり。
また栃ノ心はジョージア出身。欧州出身力士の優勝は琴欧洲(ブルガリア)、把瑠都(エストニア)以来6年ぶり3人目となった。
7日目に横綱鶴竜(井筒)に黒星を喫したが、8日目以降も1敗をキープ。初優勝の重圧に屈することなく、白星を重ね続けた。
この日の一番では寄り切りで松鳳山を下して13勝目。優勝を決めて場内から大きな拍手を浴びると、土俵下では大きく息を吐き、安どの表情。花道では付き人に「よし」とこぼし、笑みを浮かべた。
入門から12年目での初優勝。NHKのインタビューでは「ありがとうございました。最高ですね、うれしいです。信じられないです。本当にうれしいです。考えると緊張するから、自分の相撲だけ考えて。良かったです」と感無量の様子。
この日の取組については「相手がなかなかつかまらない相手、突っ張ってから捕まえようと。(春日野)親方からも『突っ張ってから捕まえろ』と。ここまでいっぱい注意され、本当に親方にありがたい気持ちしかないです」と、春日野親方に感謝した。
「いつか優勝したいとは思っていたけど、今場所とは思わなかった。頭の中が真っ白。(要因は)気持ちと稽古もしたので、それが良かった」と、目に涙を浮かべた。