貴公俊5勝目で史上初「双子関取」グイッ 一卵性双生児の弟は十両・貴源治
「大相撲初場所・千秋楽」(28日、両国国技館)
西幕下7枚目の貴公俊(貴乃花)が西幕下筆頭の照強を力強く寄り切って5勝目。十両下位に休場や大負けした力士が多く、7人が幕下に陥落する可能性がある中、昇進有力候補に躍り出た。20歳の一卵性双生児の兄で、千秋楽で十両2場所連続勝ち越しを決めた貴源治が弟だ。昨年夏場所、弟に関取昇進で先を越され、刺激は「もちろんありました」と振り返る。
先場所中には兄弟子貴ノ岩が被害者となった傷害事件が発覚。部屋が相撲以外でも注目された。それでも貴公俊は「稽古はしてきた。自分を信じ切れた」と胸を張った。「何も考えてない。いつも通りで」と平常心で吉報を待つ。
そんな弟子を「落ち着いて攻めているからいいぞ」と励ましてきたのは、師匠の貴乃花親方(元横綱)だった。師匠は傷害事件発覚以降、公の場でほとんど発言していない。31日の番付編成会議で貴公俊が新十両昇進を果たした場合、弟子の会見に同席するかどうか。史上初の双子関取誕生に加えて、貴乃花親方の一挙一投足にも注目が集まることは間違いない。