元朝赤龍の錦島親方が襲名披露大相撲 長女のサプライズに感激

元朝赤龍(右)の断髪式で止めばさみを入れる師匠の高砂親方(中央)
3枚

 大相撲の元関脇朝赤龍で錦島親方(36)=高砂=の引退、襲名披露大相撲が4日、都内・両国国技館で行われた。

 最後の土俵入りは「朝赤龍」と記された化粧まわしで土俵回りを2周。予定では長男のバトトルガくん(4)とともに上がる予定が、まわしを締めることを嫌がったため、残念ながら父子共演はならず。

 しかし、長女のノムーンちゃん(9)がサプライズで感動の“送辞”を用意していた。「いつもお父さんが私たちのために頑張ってくれてありがとう」と、地方場所や巡業に呼んでくれたり、遠足へ一緒に行った思い出などを手紙で読み上げた。「はっきょいの前に相手は怖い顔していても、お父さんはかわいい顔をしている。勝ったら私も喜んで、負けたら悔しい」と、会場中を感動させた。

 断髪式では約250人がはさみを入れ、最後は師匠・高砂親方(元大関朝潮)が止めばさみを入れ、大銀杏とサヨナラした。

 「変な感じです。軽いです」と短くなった髪を何度も鏡で見てはニンマリ。デルゲレツェツェゲ夫人は「かっこいい」と褒めた。

 長女の作文には「びっくりしました。何が始まるのか分からなかった。上手に手紙で読んでくれた」と感激しきりだった。

 1997年に元横綱朝青龍とともに来日。ともに明徳義塾高に入学し、在学中に若松部屋(当時)に入門した。2000年初場所で初土俵を踏み、02年名古屋場所で十両に昇進し、03年春場所で新入幕とスピード出世した。

 04年春場所では12日目に大関魁皇を破って12連勝。翌日、千代大海との全勝対決は敗れたものの千秋楽まで優勝争いを演じた(優勝は全勝の朝青龍)。結局13勝2敗の優勝次点で終えて殊勲賞と技能賞を同時に受賞した。

 17年4月に帰化申請が承認され、日本国籍を取得。夏場所前に引退届けを提出した。

 来日の際は初めて乗った飛行機で元横綱朝青龍と窓側の席を取り合った。「下を見たい。海を見たい」と希望に満ちていた。着いたら大雨。モンゴルのことわざに「運のいい人が雨を連れてくる」とあり、朝青龍とともに、異国での成功を誓い合った、という。

 17年間のプロ人生を振り返り、「日本に来て本当に良かった。相撲があるから今がある」と、今後は指導者として相撲へ恩返ししていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス