「ＮＦＬ・スーパーボウル、イーグルス４１－３３ペイトリオッツ」（４日、ミネアポリス）

　ナショナル・カンファレンス（ＮＦＣ）のイーグルスが、２連覇と史上最多に並ぶ６度目の頂点を狙ったアメリカン・カンファレンス（ＡＦＣ）のペイトリオッツを４１－３３で破り、３度目の挑戦で初制覇した。スーパーボウルの最優秀選手にはイーグルスのＱＢフォールズが選ばれた。ペイトリオッツのＱＢブレイディがパスで獲得した５０５ヤードはスーパーボウルの最多記録。

　３２－３３の第４Ｑ残り２分２１秒、イーグルスのフォールズがフィールド中央へ値千金の逆転ＴＤパスを通した。本来は控えの伏兵が、史上最高と呼ばれる敵軍の司令塔を上回った瞬間だ。ブレイディとの投げ合いを制し「瞬間、瞬間でベストを尽くすことだけを考えていた。その結果が世界王座だ」と感激に浸った。

　初の大舞台にも、「スーパーマンになる必要はない」と自らの役割に没頭した。パスで３７３ヤード、３ＴＤ。前半終了間際にはトリックプレーでＴＤパスの受け手にもなった。

　かつてはオールスター戦にも選ばれたが２季前にラムズを自由契約となった。「つらかったが、最高の経験でもあった」という試練を乗り越え、フットボールへの情熱を取り戻し、正ＱＢウェンツの負傷で回ってきた舞台で輝いた。

　普段は日の目を見ない存在が主役となって古豪に初の栄冠をもたらした。「われわれは世界王者になることをずっと待っていた。その一員でいられることに感謝している」と誇らしげだった。