不祥事再発防止へ相撲協会が研修会開始 白鵬も質問
相次ぐ暴力事件など不祥事を受け、日本相撲協会は13日、東京・両国国技館で「研修ウイーク」を開始した。初日は十両以上の関取、約70人を対象に誓約書の内容を確認した。
全力士は協会と暴力、違法薬物、賭博の禁止など30項目の規約に関し順守することを誓約している。弁護士、事業部長の尾車親方(元大関琴風)が、その項目を改めて説明。約80分の研修で外国人力士らからの質疑にも丁寧に応じた。
特に日常の外出でトラブルに巻き込まれた際に不安を感じる力士が多かったそうで、協会側は「自信を持って行動をすればいい。誓約書は力士を守るものでもある」と伝えた。
横綱白鵬(32)=宮城野=は用をたす際、トイレが近くにない場合を質問。「モンゴルでは5、6時間もぶっ通しで(草原を)走る」などと、外国との文化、生活の違いなど具体例も挙げた。
横綱鶴竜(32)=井筒=は「何かあったら親方に相談、親方に言いにくい話なら協会に直接的に言ってという話」と改めて、報告、連絡、相談の大切さを受け止めた。
研修の最後には尾車親方は「やるべき稽古、日常生活、本場所をやっていれば問題ない。(何かあれば)執行部に常に連絡してください」と訓示した。
研修は全協会員が対象で14日は行事、呼び出し、15日は若者頭、世話人、床山、最終日の16日は講師を呼び年寄、関取に暴力再発防止のための講話をする。
また元横綱日馬富士(33)に暴行を受け負傷し、リハビリ中の十両貴ノ岩(27)=貴乃花=は研修会を欠席。無免許運転事故を起こした疑惑の十両大砂嵐(大嶽)も謹慎中のため、姿を見せなかった。