宝富士、徳勝龍ら近大相撲部OBが後輩と合同稽古 朝乃山「ここで相撲を鍛えてくれた」
「大相撲春場所」(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)
近大相撲部OBの幕内宝富士(伊勢ケ浜)、朝乃山(高砂)、十両の徳勝龍(木瀬)、誉富士(伊勢ケ浜)らが東大阪市の近大で後輩らと合同稽古を行った。伊藤勝人監督は「高砂親方(元大関朝潮)、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が現役時代は毎年やっていたけど、久々にやる」と話し約20年ぶり、プロとの交流を復活させた。
「経験を思い出して欲しいし、声をかけてもらえればプロ行きを考えている人にも励みになる」と、学生への効果に期待した。
朝乃山は16年春場所で初土俵を踏み、昨年の同場所で新十両、今場所は幕内として帰ってきた。後輩に胸を出し、声を上げ、汗を流した。「4年間過ごした場所。懐かしい。1、2回生は雑用で2年の後半からレギュラーになった。ここで相撲を鍛えてくれた。第二の故郷なので2桁勝ちたい」と誓った。
宝富士も後輩のぶつかり相手を務め、貫禄を見せた。母校の土俵で稽古をするのは09年の卒業以来。「(稽古場は)変わっていないけど、寮の近くが変わっていた。スタバ(スターバックスコーヒー)があってビックリ。(相撲部の)前が卓球部だったので、かわいい子いないかな、とよくのぞいていた」と、笑わせた。
「プロに興味を持ってくれたらありがたい。後輩に伝えられるものはある」と、貴重な時間を楽しんだ。
昨年の全国学生選手権で準優勝したホープで今年から新主将の元林健治(3年)は朝乃山相手にぶつかり稽古で気迫。「圧力があり、息も切れた」と、威圧感に圧倒された。
将来は先輩らと同じプロの土俵に立つつもり。最終学年となる今年、日本一となり幕下付け出し資格が目標。「(プロに)挑戦したい。結果を残して今年が勝負と思う」と、この経験を力に変える。