稀勢の里 五輪連覇の羽生に「鳥肌立ちました」 自身も故障明けV狙う

もずやん(右下)を投げ飛ばし笑顔の稀勢の里(左)。中央は松井府知事
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 「大相撲春場所」(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)

 左大胸筋負傷などで5場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が26日、平昌五輪のフィギュアスケート男子で66年ぶりの連覇を果たした羽生結弦(23)=ANA=から復活への刺激を受けたことを明かした。春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付が発表されたこの日、大阪府庁を訪れ、昨年の覇者として松井一郎知事から優勝盾を贈呈された。奇跡の逆転優勝から一年、五輪に負けない感動を再び起こす。

 完璧な羽生の舞いに稀勢の里の心は震えた。

 「金メダルは世界一なわけだから。見ている方は感動したし、鳥肌が立ちました。すごい。改めてすごいと思った」。

 右足首の負傷からぶっつけ本番で五輪連覇の偉業。頂点に立ち続ける厳しさを知るからこそ、その道のりの険しさが分かった。自らも大きな故障から復活を期すアスリート。「人それぞれ」と言うものの、勝負師として大いに刺激を受けた。

 新横綱として迎えた昨年の春場所は絶頂とどん底を味わった。13日目に左上腕部、左大胸筋に大けがを負った。強行出場し、千秋楽に大逆転優勝を果たし列島を歓喜させた。

 ただ、その代償は大きかった。その後の5場所は故障続きですべて休場。次の出場場所に進退をかける覚悟を口にし、一年で崖っぷちに追い込まれた。

 この日、表敬訪問した松井府知事からは「大阪のファンは長く横綱であり続けることを願っています」とエールを送られた。

 前年覇者に贈られる記念の優勝盾に「またもらえるようにやっていきたい」と連覇へ意欲を見せた。故障の回復具合には「いい状態でやってきた。2月は治療に専念。またしっかり稽古していきたい」。出場の可否は慎重に判断するものの、日本のメダルラッシュに横綱の気持ちが高ぶっているのは確かだ。

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