委員会が伊調馨&協会に意見聴取も 馳元文科相も出馬「話をすれば済む」
女子レスリング五輪4連覇の伊調馨(33)=ALSOK=が1日、所属先を通じてコメントを発表し、日本レスリング協会の栄和人強化本部長(57)からパワハラ行為を受けたとされる問題に関して、「告発状については一切関わっておりません」としながらも、パワハラ自体については否定しなかった。日本協会も声明文を発表し疑惑を否定。一方で、告発文を受け取った内閣府の公益認定等委員会は同日、日本協会に事実を確認する意向を示した。
内閣府の公益認定等委員会は1月19日に告発状を受け、告発者保護の観点から慎重に事実確認の方法を検討してきたという。同委員会は組織のガバナンスをチェックする機関で、担当者はまずは日本協会に「意見聴取するなどして事実関係の把握を行う」と述べた。
また、菅義偉官房長官は1日の記者会見で「必要があれば(公益認定等)委員会で適切に対応する」とした上で、日本レスリング協会が公益増進を目的とした公益財団法人であることを踏まえ「同法人は、適切なガバナンス(組織統治)の下で事業運営が行われる必要がある」と指摘した。
今後、公益認定等委員会が伊調本人に聴取をする可能性もある。日本レスリング協会副会長の馳浩元文部科学相も事実関係を確認する考えを示し、「私たちと強化本部長、伊調選手が一緒にテーブルを囲んで話をすれば済む話だと基本的に思っている」とも語った。いずれにしても第三者の元で、事実関係の解明が進められることになる。