稀勢の里が連合稽古を回避 横綱昇進後初 「休む勇気、出る勇気」と尾車親方

 「大相撲春場所」(11日初日、エディオンアリーナ大阪)

 左大胸筋の負傷などで5場所連続休場の横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が5日、大阪府堺市の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古を回避した。 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「部屋で調整している。自分の体と相談しながら。きょう本人と話して(回避を)決めた。休場していたし、場所に向けて必死にやっている。何とか体を整えてやっていかないと」と説明し、独自調整を優先した。6日も行われる連合稽古も当日の状態を見て判断する。

 大阪入り後、弟弟子の大関高安(27)=田子ノ浦=と三番稽古で番数を重ねていた。昨年春場所で新横綱に昇進して以降、場所前恒例の連合稽古に参加しないのは初めて。

 尾車親方(元大関琴風)は「明日来ないとなるとどうなのかな、と思う。高安とは(稽古を)やっていると聞くし、休養だったらいいけど。何場所も(休場が)続いたから、今度出ても同じだったらどうしようと思って当たり前。どっかで吹っ切ってくれないと。難しい。休む勇気、出る勇気。出て来るなら吹っ切らないと。中途半端が一番ダメ」と、横綱の心中を察していた。

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