「大相撲春場所」（１１日初日、エディオンアリーナ大阪）

　左大胸筋などの負傷で５場所連続休場から再起を目指す横綱稀勢の里（３１）＝田子ノ浦＝が６日、大阪・高石市の二所ノ関部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加した。

　一門の他の関取衆が申し合いを行い、本番へ向け調整をする横で、四股、すり足など基礎運動のみ。最後まで相撲は取らず。土俵にも上がらなかった。

　前日は横綱昇進後、初めて場所前恒例の連合稽古を欠席。この日は出席こそしたものの、調整の遅れが明らか。５日後の春場所初日に間に合わせるには状態は厳しい。

　稽古後は「気持ちよくやりました」と話したものの、「（回復は）まあ何とも言えないところ。１５日間、乗り切る体を作らないといけない。まあ思うようにいかないところはありますけれども」と回復途上であることを明かした。

　尾車親方（元大関琴風）は「体はたるんでいるとかはない。出るならしっかり調整して。休む勇気も持たないといけない。あとは師匠と判断すること」と、話した。

　師匠の田子ノ浦親方（元幕内隆の鶴）は「体と相談して。本場所まで少ししか時間はないけど、何とか調整して。あす、あさってに考えたい」と、８日までに出場可否を判断する。