羽生、世界選手権欠場 右足首の完治優先「治療とリハビリをしっかり」
日本スケート連盟は7日、平昌五輪のフィギュアスケート男子で66年ぶりの2連覇を成し遂げた羽生結弦(23)=ANA=が2連覇のかかる世界選手権(21~24日、ミラノ)を欠場すると発表した。昨年11月に負傷した右足首が完治していないまま五輪に臨んだため、今後は休養して回復に専念する。友野一希(19)=同大=が代わりに出場する。
平昌五輪で日本中を感動の渦に巻き込んだ羽生が、世界選手権欠場を発表した。平昌五輪から帰国後にあらためて精密検査を実施。右足関節外側靭(じん)帯損傷、腓(ひ)骨筋腱(けん)損傷と診断され、約2週間の安静と3カ月間のリハビリ加療が必要になる見込みという。
日本スケート連盟を通じて「これまでたくさんの応援ありがとうございます。診断の結果、世界選手権に出場出来なくなりましたが、一日も早く復帰できるよう、治療とリハビリをしっかりとし、少しずつできることを続けていきます」とコメントした。
羽生は昨年11月の練習中に4回転ルッツの着氷に失敗し、右足首を故障。痛みが残る中、年明けから痛み止めを飲んで急ピッチで調整し、強行出場した。目標だった五輪連覇は果たしたが、完治しない状態で臨めば悪化させる恐れもあった。
特に右足踏み切りのルッツ、ループで痛みが出るといい、試合後の2月22日には世界選手権出場について「足首の状態が悪いということを念頭に置きながらいろいろ決断したい」と話していた。
今後の目標に掲げる、世界で成功例のないクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)習得を見据え「右足の負担は正直大きなものになると思う」と語る。苦渋の決断であり、やむを得ない選択。まずはしっかり療養し、来季へ仕切り直す。