五輪と一線を画す厳格姿勢 競技日程はバランスが重要
【平昌共同】国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長(41)=ブラジル=が8日、平昌冬季パラリンピック開幕を前に共同通信のインタビューに応じ、ロシアの国ぐるみのドーピング問題で、平昌五輪の閉幕後に資格停止処分を解除した国際オリンピック委員会(IOC)とは一線を画す厳格な姿勢を示した。
-今大会は「中立のパラリンピック選手(NPA)」として個人資格での参加を容認した。
「2016年リオデジャネイロ大会ではロシアを全面除外したが、今回は堅実な手続きを踏んで厳しい条件をクリアした選手を対象にベストの決断をした。IOCとは組織の構造が違う。比較するべき話ではない」
-ロシアの資格回復はいつごろになるのか。
「状況は非常にクリアだ。ロシアが国主導の不正を公式に認め、世界反ドーピング機関(WADA)がロシアの反ドーピング機関の処分を解除する二つの条件がある。ボールはロシア側にある」
-平昌五輪は政治色が強く、欧米のテレビを重視して昼夜問わない競技日程が課題となった。
「パラリンピックも国際的なテレビ放送権が拡大しているが、選手第一の視点が大切だろう。マーケティング戦略とのバランスが重要になる」
-20年東京大会は自転車ロード種目の会場が富士スピードウェイ(静岡県小山町)の発着で決まり、全22競技の会場が出そろった。
「注目に値する場所で、世界中が富士山の美しい景観をバックに楽しめると想像できる。詳細なコース設定はこれからだが、最良の選択だ」
-東京大会の期待は。
「大会マスコットも決まり、政府、民間、メディア、国民の関心が非常に高い。過去最高の大会になると確信している」