馳浩副会長 栄本部長は「消え入りそうな声で憔悴」自宅療養中の近況を報告

 レスリング女子五輪4連覇の伊調馨(33)=ALSOK=が、日本レスリング協会の栄和人強化本部長からパワーハラスメントを繰り返し受けたとする告発状が出された問題があった日本レスリング協会が8日、都内で定例の理事会を開いた。渦中の栄強化本部長は理事会を欠席したが、前日7日に電話で話したという馳浩副会長が状況を説明した。

 日本協会は第三者委員となる3人の弁護士を選定し、事実関係の調査を委託することになったと発表した。2、3週間で結論を出すことを視野にしているという。その上で、理事会後の報告会見に出席した馳副会長は「昨日、私、電話で本人と話をしました」と、栄強化本部長の近況を説明した。

 電話では「大変、消え入りそうな声で本当に憔悴しているような感じでありました」という印象を受けたといい、馳副会長からは「こういうことは報道等で『言った、言わない』が一人歩きするようなことはよくないから、いわゆる中立的な立場で意見を聞かれることになると思いますから、その場でお話をされればいいと思いますよと(言った)」と助言したと明かした。

 この電話の段階では帯同することになっていた今月17、18日の女子W杯(高崎市)も休養することがこの日の理事会で決定。本人からの「自信がない」という申し出を受けてのものだった。

 馳副会長は「昨日の段階では『W杯もあることだし、しっかり食べて、選手のこともあるので、よろしくお願いします』と申し上げておりました」と会話を振り返った。日本協会によると、栄強化本部長は自宅で療養しているという。

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