貴親方、内閣府に告発状 相撲協会対応に疑義…春場所直前に“爆弾”
大相撲の貴乃花親方(45)=元横綱=は9日、自身が師匠を務める貴乃花部屋のホームページを更新。元横綱日馬富士による弟子の十両貴ノ岩への傷害事件に絡む日本相撲協会の対応に問題があったとし、内閣府の公益認定等委員会に告発状を提出したことを明らかにした。
元日馬富士に暴行を受けた弟子の貴ノ岩が春場所出場を決めた日に、貴乃花親方が日本相撲協会に対し、新たな戦いを挑んだ。傷害事件を巡る協会側の一連の対応に疑義があるとし、代理人弁護士を通して内閣府公益認定等委員会に「告発状」を提出。自身の部屋のホームページに告発に至った経緯、真意を掲載した。
まず「傷害事件の調査・報告、日本相撲協会の各組織による決議・発言等については、不当・不適切にとどまらず、違法なものも存し」と、協会の理事会、評議員会、横綱審議委員会の決議や発言内容に疑問を呈し、その上で、傷害事件の解明を担った危機管理委員会の調査や報告の方法を全面的に批判した。
調査が第三者によるものではなかったことを問題視し、「公正中立な内容とは到底評価できないものであり、身内による全く不十分な調査と報告をもって済ませようとしています」と断じた。
また、自身の理事解任についても「法的には、解任事由に相当するような理事の職務義務違反になると認めることは困難なものです」と真っ向から反論。日本相撲協会の公益認定に関する監督権限を有する内閣府公益認定等委員会に対し、立ち入り検査や適切な是正措置の勧告を求めた。
内閣府公益認定等委員会に対しては、レスリング女子で五輪4連覇の伊調馨が日本協会の栄強化本部長からパワハラ行為を受けていたとされる告発状が提出されたばかり。春場所初日が間近に迫る中、収束したと思われた暴行問題に再び、新たな火種が生まれた格好だ。