貴ノ岩、貴親方 師弟そろって問題行動…鏡山部長「連絡はない」
「大相撲春場所・初日」(11日、エディオンアリーナ大阪)
元横綱日馬富士に暴行を受け頭部を負傷した影響で2場所連続全休した西十両12枚目の貴ノ岩(28)=貴乃花=が3場所ぶりに復帰し、翔猿(追手風)を寄り切って172日ぶりの勝利を挙げた。大声援に応える復活劇の一方で、正面入り口ではなく裏口から会場入りし、ルール違反を犯して協会から注意を受けた。先日、内閣府に協会を告発した師匠の貴乃花親方(45)=元横綱=は姿を見せずに無断欠勤を疑われ、土俵外では師弟で問題視される初日となった。
弟子の復活劇にも貴乃花親方は姿を見せることはなかった。今場所までは役員待遇委員のため本場所は役員室へ出勤するのが通常ながらこの日は一度も現れず、大阪担当部長の鏡山部長(元関脇多賀竜)は「知らない、分からない、連絡はない」と話した。
元日馬富士の暴行事件発覚以降は11月の九州場所、1月の初場所とも同親方の欠勤はなかった。9日には同事件を巡る日本相撲協会の対応に問題があるとし、内閣府に告発状を提出した。
出勤すれば八角理事長(元横綱北勝海)ら協会執行部が居並ぶ部屋で顔を合わせる。とはいえ15日間無断欠勤となれば大問題となる。協会との全面対決姿勢は一層、強まっており、土俵外の“貴の乱”に今場所も揺れそうだ。