貴親方、理事長出勤前にドロン 異例の午前中来場&最長滞在も協会連絡を“無視”

 「大相撲春場所・8日目」(17日、エディオンアリーナ大阪)

 角界にまた暴力事件が勃発した。大相撲春場所8日目の18日、貴乃花部屋の新十両貴公俊(たかよしとし、20)が取組後の支度部屋で付け人に殴る蹴るの暴行を加え、流血する傷を負わせた。

 弟子が暴行事件を起こした時間、師匠の貴乃花親方(45)=元横綱=はもう会場にはいなかった。初日から欠勤問題の続く親方はこの日、今場所最速の午前11時半過ぎに会場に到着。役員らがまだほとんど出勤していない役員室に入室。椅子に腰掛け1時間超を過ごすと、午後0時40分に退室し、迎えの車に乗り込み帰っていった。

 今場所は初日から欠勤。15日、会場に初めて姿を見せた時は役員室滞在は数分、16日は1分未満、前日は25秒と最短で、協会から出勤とは認めないとの文書を手渡された。

 この日は最長時間を役員室で記録したが、八角理事長(54)=元横綱北勝海=ら役員が来る前に早退し顔は合わせなかった。役員室に常駐しない理由を暴行被害から復帰の貴ノ岩の回復を見極めるためと主張してきたが、その弟子の取組をまたも会場で見なかった。

 あの手この手の出勤の実績作りなのか、謎の行動。協会幹部は「駄目だろ」と一蹴し、依然、欠勤状態は続いている。

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