渡辺&東野ペア 日本勢初V 2020年東京五輪に期待

 「バドミントン・全英オープン」(18日、バーミンガム)

 各種目の決勝が行われ、混合ダブルスで渡辺勇大(20)、東野有紗(21)組(日本ユニシス)が中国ペアに2-1(15-21、22-20、21-16)で逆転勝ちし、初優勝を飾った。108回目を迎えた伝統の大会で同種目の日本勢で初めての快挙となった。女子シングルスは世界ランキング2位の山口茜(再春館製薬所)が同1位の戴資穎(台湾)に0-2(20-22、13-21)で敗れ、初優勝はならなかった。

 第108回を迎えた全英で若きコンビが新たな歴史を打ち立てた。渡辺、東野組が混合ダブルスの日本勢で初優勝。渡辺はスマッシュを打ち込んで逆転勝ちを決めるとコート上にあおむけに倒れ、東野は両膝をついて歓喜に浸った。渡辺は「素晴らしい大会で、素晴らしい試合ができた」と胸を張った。

 第1ゲームは守勢に回って失ったが第2ゲームは序盤7連続得点で流れを引き寄せた。東野が男子の強打を恐れずにネット前に詰めて重圧をかけ、サウスポーの渡辺がジャンプしてスマッシュと見せかけてネット前に落とす球で何度も崩した。このセットをジュースでものにすると、最終ゲームも息の合ったプレーで押し切った。

 2020年東京五輪を見据え、今年からは日本代表に混合ダブルス専門のガン・コーチを招聘(しょうへい)し、集中強化したことが伝統の舞台で早くも実を結んだ。福島・富岡高時代からの抜群のコンビネーションにさらに磨きがかかり、強敵の中国ペアを倒した東野は「相手の選手には何度も負けていた。今回勝てたのはすごく価値がある」と自信を深めた。

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