渡部暁斗、初のW杯総合V 荻原健司以来の23季ぶり2人目

 「ノルディックスキー・W杯複合」(18日、クリンゲンタール)

 2014年ソチ、18年平昌の五輪2大会連続銀メダルの渡部暁斗(29)=北野建設=が3位となり個人総合初優勝を決めた。複合の日本勢では1992~93年シーズンから3連覇した荻原健司以来23季ぶり2人目となった。

 「シルバーコレクター」と呼ばれてきた日本のエースがついに総合王者に輝いた。後半距離を首位でスタートした渡部暁は、18秒遅れで出た総合2位のヤン・シュミット(ノルウェー)との差を広げてゴール。「最後は全然体が動かなかった」と言いながらも、ラストで踏ん張った。

 今季は2度の骨折にくじけず、2試合を残して「いいシーズンだった」と笑顔。ただ、ドイツ勢2人には逆転を許し「チャンピオンらしいレースができるのは、もっと後になるのかな」とも。「(タイトルを)三つそろえたい」と言う五輪、世界選手権の個人種目はこれまで銀メダルが最高。「ようやく3分の1。金メダルを取りたい気持ちがより強くなった」と次の目標を口にした。

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