朝阪神、来場所につながる白星締め「改名して初勝ち越しを早くしたい」

 「大相撲春場所・千秋楽」(25日、エディオンアリーナ大阪)

 地元大阪場所を機に朝塩本から改名した序二段の朝阪神虎吉(17)=高砂=が東輝(玉ノ井)を押し出しで3勝目(4敗)を挙げ、白星で締めた。

 すでに負け越していたが、最後まで気持ちを切らさなかった。立ち合い当たると、のど輪で一気。会心の内容は来場所につながる。

 「最後勝てて良かったです。勝つしかないと。何事も絶対に勝つしかない。思い切り突っ込んで負けたらもういいやくらいの気持ち」と意地を見せた。

 大阪・泉大津市出身で生粋の阪神タイガースファン。幼少期は年に10回弱は甲子園に応援に行き、大好きな鉄人金本知憲(現阪神監督)に声援を送った。

 想像以上に「阪神」を背負うのは重かった。「負け越すと『改名はもう少し番付を上がってからでいいんじゃ、まだ早い』という、ニュース、ツイッターだったり」と少なからぬ批判はあった。

 それでも「批判してくれる人は自分を見てくれている。自分のことをどう思ったか、気にしてくれているということ。興味がなければコメントしないですから。だからこそ頑張りたい」と、今まで以上に気持ちは入った。

 本家・阪神タイガースもオープン戦で結果が出ていない。開幕前に弾みを付けるためにも最低限、最後を締めた。「改名して初勝ち越しを早くしたい」。想像以上の注目を力に変えて、来場所こそ六甲おろしを高らかに歌う。

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