「スキージャンプ・女子Ｗ杯」（２５日、オーベルストドルフ）

　平昌冬季五輪銅メダリストの高梨沙羅（２１）＝クラレ＝がＷ杯今季最終戦で２連勝し、自らの持つ歴代最多の通算勝利を「５５」に伸ばした。

　１回目で９９メートルをマークしてトップに立つと、２回目も１０２・５メートルを飛び、合計２５０・４点で昨年２月以来となる２連勝を果たした。

　２回目を飛び終わった瞬間、両手を挙げて勝利を確信。駆け寄ってきた伊藤有希らチームメートと抱き合って喜んだ。高梨は試合後のインタビューで「すごくうれしい。満足している。今季は厳しかったけど、最後に上向いた。ハッピーです」と笑顔を見せていた。

　歴代単独最多の通算５４勝に王手をかけながら、昨季最終戦から１４戦連続して優勝を逃すなど、苦しみもがいてきた。しかし、ようやく前日２４日に今季初勝利をつかむと、今までの不振がうそのようなこの日の貫禄Ｖ。４度の総合優勝を誇るジャンプの女王が最後の最後で息を吹き返した。