高梨沙羅、連勝で55勝 前日の単独最多54勝から勢いそのまま

 ノルディックスキー・ジャンプ女子のW杯最終戦で、2回目の飛躍で着地しガッツポーズする高梨沙羅。歴代単独最多の通算55勝目を挙げた(共同)
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 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子」(25日、オーベルストドルフ)

 平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(21)=クラレ=が99メートル、102・5メートルの合計250・4点で今季2勝目を挙げ、男女を通じて歴代単独最多の通算勝利数を55に伸ばした。高梨は前日に行われた第14戦で、昨年2月以来15試合ぶりに優勝。53勝で並んでいた男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(28)=オーストリア=を抜いていた。

 苦しみ抜いて節目を乗り越えたことで、気が楽になったのか。24日に昨年2月以来、15試合ぶりのW杯制覇を果たし、男女を通じて歴代単独最多の通算54勝目を挙げた高梨が、あっさりと2連勝を達成。出迎えた日本のチームメートと喜び合った。

 「素直に喜べる55勝。前日の課題を克服して、2本ともうまくそろえられた。次のシーズンにつなげるためにもいい試合で終えることができた」

 1回目は向かい風を利して99メートルをマーク。着地でテレマーク姿勢もぴたりと決めて、飛型点は全選手で最高の56・0点を稼いだ。2回目は、さらに3・5メートル伸ばして完勝した。

 昨季まで驚異的なペースで白星を重ねていただけに、勝てなかった今季は「焦って空回りしていた」という。しかし、前日に2位と3・0点差で勝利をつかむと、この日は2位に11・6点の大差をつけた。

 苦戦続きだった今シーズン。W杯で個人総合優勝したルンビ(ノルウェー)に大差をつけられる試合が多かった。前日、「まさか54勝目を今シーズン中に取れるとは思っていなかった。すごくびっくりしている」と喜んでいたが、一夜明け、再び勝利を手に入れた。

 銅メダルを獲得した平昌五輪後、4戦目で歴代単独最多の勝利をもぎ取り、W杯今季最終戦で通算勝利数を55に伸ばした日本のエース。強い高梨が戻ってきたことを強烈に印象づけてシーズンを締めくくった。

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